どないや(アドジックス)社長藤末雅彦 全国に広がる個性的な店舗

藤末雅彦さんは元祖どないやを運営する株式会社アドジックスの代表取締役社長を務めます。フランチャイズ店ともなると、本部からの要求が厳しくなりがちですが、厳格に求めるのはたこ焼きの味ぐらいなもので、その他に関しては自由にやれることをやればいいというような寛容な態度。そんなこともあって、全国にある元祖どないやの店舗ではユニークな試みをする店舗が出てきています。

キッチンカーを動かす店舗もあれば、Twitterキャンペーンを独自展開する店舗、そして、ご当地ならではの食材を提供する店舗などなど。今回は元祖どないやのユニークな店舗の試みについてご紹介します。

キッチンカーを出して商売に挑む元祖どないやの店舗

これまでになかった元祖どないやの展開として、キッチンカーで元祖どないやのたこ焼きを売るという店舗が出てきました。それが元祖どないや中洲店です。元祖どないやは基本的に夜に営業をするお店が多く、深夜未明まで営業しているケースが少なくありません。その一方、午前中や昼間は空いている時間なので、うまく有効活用できればそれだけ売り上げを伸ばすことができます。そこに着目したのが元祖どないや中洲店で、キッチンカーを使って勝負を仕掛けることにしました。

キッチンカーで出かける先は主にパチンコパチスロ店。パチンコパチスロ店の駐車場にキッチンカーを設置し、小腹を満たしたいお客さんやさっさとご飯を食べて台を打ちたい人を相手に商売を行います。福岡県はこうしたパチンコ店がとても多いので、呼ばれやすいことは確か。あとは依頼があればどこへでも駆けつけるという形でキッチンカーを動かし、おいしいたこ焼きをどんどん作っていくことになります。

中洲店ではキッチンカーを動かす方が店長しかいなかったこともあり、2022年の3月で店長が退職したことでなかなかキッチンカーを稼働できない日々が続きました。しかし、新しいなり手が現れたことで再びキッチンカーが動き出します。単に運転できる人を連れていくだけでは意味がなく、手さばきよくたこ焼きを作っていかなければなりません。そのクオリティを確保しつつ、キッチンカーを動かせる人となると、研修などに時間がかかったかもしれず、ようやくの復活という形になりました。

最先端技術で負担軽減を図る元祖どないやの店舗

令和に入ると、技術革新が進み、今までは煩わしいとされた作業を簡単に済ますことができるようになっています。中でも、発注に関する作業は何かと面倒だった中で、より便利に労力を削減していこうという狙いが様々なところで見られます。元祖どないやの新宿区役所通り店では発注に関するツールを新たに導入したことで様々なプラスの要素が出てきたようです。

基本的に発注は紙のファックスで行うことになっています。現状で紙のファックスを使えるようにしている家庭は少なく、もはや固定電話すら置いていないケースもあるぐらいです。そんな中で紙のファックスで送らざるを得ないわけですから、色々な間違いも当然起こり始めます。文字が汚いためにうまく発注が通らないこともあります。それらのことがないようにするツールが登場したことで、新宿区役所通り店では最新ツールを導入することになります。

そもそも新しいツールを導入しようにも、実際は相手方も同じシステムを導入しなければ何の意味もないという弱点がありました。しかし、あるツールを使えば、こちらが多少変えて相手が全く変えなかったとしても簡単に活用することができるのです。用意するのはスマホだけ。あとはそのスマホで発注を行っていけば、手間をかけずに発注が行えます。なんとも便利であり、全店舗で活用していかないといけないでしょう。

また相手のファックスが通話中の場合は送れなくなるので、わざわざ待たないといけません。しかし、ツールを導入することでファックスを再送する機能がついており、ファックスを勝手に送っておいてくれます。こうした機能があることで日々の業務のいくらかは労力削減につなげられます。これくらいのことをしないとなかなか労力削減はできないわけですから、新しいツールにいかに飛びつくかも大事な要素かもしれません。

ちなみに新宿区役所通り店はTwitterフォローキャンペーンを展開しており、新宿区役所通り店のフォローを行ってその画像を見せた上で購入すると、トッピング1つが無料になります。お金を出してまではトッピングはしたくなかったという人もこれならトッピングをしてみようかなという気にさせてくれます。

独自のプランで勝負する元祖どないやの店舗

通常、フランチャイズ店、直営店に関係なく、基本的に本部が求めるやり方で販売をしてほしいという形になり、最大限やり方を統一するのがフランチャイズのあるべき姿です。しかし、元祖どないやの場合、新宿区役所通り店のように自由に裁量権が与えられ、それを行使している様子が垣間見ることができます。それは店のメニューに関しても同じで、その店ならではのメニューもあります。

2021年にリニューアルオープンした元祖どないや沖縄那覇店もその1つ。たこ焼きだけでなく、大阪のソウルフードであるかすうどんやどてやき、串カツまで堪能できるという、大阪の味を堪能できるお店となっています。ただこのお店で重要なのは大阪のソウルフードが食べられることではなく、せんべろプランがあること。せんべろとは、1000円出せばべろべろに酔えるという意味です。

Bプランは好きなお酒4杯となっていますが、Aプランはそれが3杯に減る分、1品おつまみがついてくるというものです。この場合についてくるのはたこ焼き3個、牛筋煮込みであるどてやき、鳥皮ポン酢、串揚げ3本というラインナップ。元祖どないやはたこ焼きが命だからたこ焼き!という狙い方もできる一方、やっぱり串揚げ、いやいやどてやきと色々な思考をめぐらしながら、お酒のおつまみを探していくのがなんとも楽しみです。

実際にせんべろで飲めるお酒ですが、ビール、泡盛、ハイボール、カクテル、チューハイとなっています。ビールは金麦なので、できればハイボール、泡盛あたりで沖縄を堪能した方がいいかもしれません。ちなみにせんべろプランを利用する際には3枚の花札が提供され、1枚を店員さんに渡します。花札の図柄は全く関係ありませんが、色々考えながらお酒の注文ができるのもいいかもしれません。

沖縄の元祖どないやでは、沖縄限定8点盛り合わせという串カツがあり、紅イモやゴーヤースパム、アグー豚、石垣牛といった沖縄ならではの食材が用意されています。さすがは沖縄といったところでしょうか。もちろんどてやきやかすうどんの他にはおにぎりもあり、お茶漬けもあり、唐揚げもありともはやたこ焼き屋さんの範疇を超えています。これこそが元祖どないやのユニークさの原点と言えます。

元祖どないやは各地域にありますので、その土地によっての違いを楽しんでもいいかもしれません。

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